第2966話 失墜
「・・・ってなわけで・・・
グラースは、今・・・
他宇宙に侵略する神様たちとズブズブで・・・
あと、こうやって自国民を顧みてねえんだぜ?
あんたらは、こんな皇帝でも「肯定」するんかい?」
電動虫を使って、グラース本星全土にプロパガンダ放送をする、唐揚げさん。
あと、親父ギャグがサムい。
ある酒場・・・
「こうなると思ったぜ・・・」
安酒を飲んでいたオヤジが言う。
「しかし・・・
あの猫耳の女王と皇帝・・・
あと、白猫の「男爵」?
べらぼうに強いぜ・」
労働者風のにいちゃんが言った。
「おもしれえのが、「男爵」の機械の馬だぜ。
「馬」のくせに「にゃ~ん」ってなんだよ!」
「「「ぶははは!」」」
酒場が爆笑で沸く。
「これを機に、民主革命でもおこすか?」
「そうだなあ・・・
確か、グラースには「正統王家」の御曹司がいたんじゃなかったっけ?」
この「民意」はうねりとなっていく。
そう。
ミリアム女王の陣営は、人も神も・・・
「報道」をうまく使っていた。
「おめえら!
てめえの神様だからって、いいヤツばっかじゃねえぞ!
俺らは、悪い神様とは戦ってきたんだ!
いい神様とは手を組んでな!
「信仰」は古いぜ!
いい神様を「信用」しな!」
その言葉は、新鮮に・・・
タルタロス宇宙に響く・・・
超弩級要塞空母エリュシオン・艦橋・・・
「いい神様を信用しろか。」
シェス神は、神酒を少しあおった。
神様だからって、無意味に崇めるもんじゃないんです。




