第2956話 機械竜騎兵
独裁国家グラースの首都・惑星グラース。
ここまで、電光石火で侵攻した私たちだったが・・・
「・・・
拍子抜けにゃ。
自動防衛システムこそ完備しているものの・・・
防衛艦隊は皆無にゃ。」
ナキが報告した。
「ならば・・・」
私は、ニヤリと笑う。
「どうせ、陸軍兵装しかないのでしょう?」
「にゃーッ!
陛下が、しちゃいけない表情しているにゃ!」
ここで・・・
「キティルハルム艦隊、ミリアリア艦隊、ファルティア艦隊降下!
降下の後、「機械竜騎兵部隊」と洗車隊により、制圧せよ!」
グラース中枢の宮殿・グラン宮・・・
「何がおこった!?
敵艦隊は!?」
グラース皇帝グラドランは、ヒステリックに叫んだ。
「艦隊、視認できる距離に滞空!
機械の騎馬と、戦車が降下してきます!」
伝令兵が、なだめるように答える。
実のところ、グラースは末期の独裁国家。
これまでに、「人間艦隊」に壊滅状態にされ、戦力がなくなり・・・
「首都防衛隊」のみになっていた。
「撃てぇッ!」
戦車隊の砲撃と銃兵の狙撃、魔導士隊の魔法が撃ちだされた。
だが・・・
「出番だぞ!
我が愛馬・白猫号よ!」
イリアがまたがる、純白の「機械軍馬」が・・・
「にゃ~ん!」
と鳴き、口から水球を発射して無効化する。
「なんだソレは!?
「馬」ではないのか!?」
戦車兵がツッコむ。
「いいじゃないか、別に。」
言うと、銃士隊用のライフルを構える。
「こ・・・
これは!?」
戦車隊の指揮官が絶句する。
なんと、洗車隊の水流攻撃で戦車隊の装甲が破られていく!
「水魔法の攻撃だ。
我が国の誇る「暴徒鎮圧・火災消火用兵器」だ!」
「は!?」
機械軍馬と騎士によって構成された銃撃隊・・・
それこそが、「機械竜騎兵」である。
え?
馬が・・・
「にゃ~ん」って・・・




