第2955話 宗教観
要塞空母艦エレノーラ艦橋・・・
「しかし・・・
あなたも・・・
人間時代のリケ神が「殺された」時は、「国」丸ごと氷漬けにしたと聞きますが。」
ハルカ神は、ノワール神に言う。
「てっきり、相手を滅ぼし、資源を丸ごと奪うとか、国土ごと灰にするのもワケもない気がしますが。」
そこで、ノワール神はふっと笑う。
「できましたよ。
むしろ、そうしてもよかった。
でも・・・
結果論ですが・・・
とはいえ・・・
子孫たるノワール二世やミリアム女王が、うまく引き継ぐ形で「宗教封鎖」を解いてくれてよかった。」
「おや?
宗教は、嫌いなのでは?」
心外そうにハルカ神が、尋ねる。
「「宗教」が嫌いなのです。
神とて、よい神・・・
悪い神がおられます。
が・・・
法・倫理と宗教を結びつけるべきではありません。」
「自然・精霊信仰ですか・・・」
その言葉に・・・
ノワールは、首を横に振る。
「「絶対宇宙神信仰」と多神教の融合でしょうか。
このまえ、ミリアム女王は、「神は信じるが、宗教は信じることはできない。」と言っていましたよ。」
そうしている間に・・・
「楪の魔女が様!
ノワール様!
エラル様が、敵旗艦を「バラバラ」にして脱出されましたにゃ!」
報告を聞き、艦橋の者たちは「石化」した。
「ガチでやるなよ・・・」
ノワール神は、頭をおさえた。
「あのスケコマシ・・・」
キティルハルムは、「信仰」は否定。
神の存在を「信用」しているだけなのです。
かつて、宗教国家に侵略された経緯があるので。




