第2949話 魔のバラ
「さて・・・
この黄色と白のヤツも試しますか?」
エラル神は、ニヤリと笑う。
「猫」さながらに。
「なめやがってーッ!」
神聖騎士たちは、襲い掛かってくる。
「やれやれ・・・
あなたたちには、「猛毒」が必要のようだ。」
そう言うと、黒バラを出す。
「食人泥鰌薔薇!」
無数の黒バラが、敵の体内に飛び込み、内部から破壊していく・・・
「「「ぎゃああああああああああああああああああああッ!」」」
「いいですか?
地球のアマゾンという河には、ピラニアやカンディルという人食い魚が生息しています。
とくにカンディルは怖ろしい。
捕食者の身体の穴という穴から侵入します。」
要塞空母艦エレノーラ艦橋・・・
「あのスケコマシ!
ちょっと生物学かじったくせにあれか!?」
ノワール神は、遠隔電動虫の映像を観て頭を抱えていた。
「しかし、意外でした。
あの方の専攻は、内政だと思ったのですが。」
ハルカ神が言うが・・・
「単なる「雑学王」ですよ。」
「しかし、興味深い。
あのバラ・・・
「光流金属」の応用でしょう?
そして、あれ自体に神波動を付与して技を発動していると見ました。」
分析している楪の魔女。
「ところで・・・
あのエラル神は、どのような人です?」
ハルカ神が聞く。
「建国期からすでに奥さんが何人もいましたよ。
今でも子孫の一人が「名前そのまま」と言われるくらいにね。」
返答するノワール神は、げんなりしていた。
黒は・・・
ピラニアではありませんでした!




