第2946話 再生する機体
そんな時だ。
隙を突き、イナバウアーの右腕が切断される。
「くくく・・・
どんなヤツでも、隙を突かれれば・・・」
神波動剣を手にした機動兵器が一機。
「果たしてそうですか?」
オオクニヌシ艦橋・・・
「そうですよ!
いくら稲葉様でも!」
オペレーターたちがオオクニヌシに声をあげる。
が・・・
「そなたら・・・
「ウサギ」の生命力を忘れたか?」
オオクニヌシが、ニヤリと笑って言う。
「はあああああああああああああああッ!」
稲葉の神波動が、イナバウアーから放出される。
「えッ!?」
斬り落とされたはずの右腕が戻ってきて・・・
「ぐはッ!?」
敵機をコクピットごとぶち抜き、爆散させる。
オオクニヌシ艦橋・・・
「あ・・・
あれって、機動兵器ですよね?」
「うむ。」
言う間に、右腕は触手のごとくコードを伸ばし、やがて本体にくっつく。
「まあ・・・
過去の邪悪な進化をした機械と人間の合成体がよくやっていたが・・・
あれは・・・
疑似的に、稲葉と機体が「一体」となっており、その驚異的な生命力が一時的に宿っておるのだ。」
バケモノやん。
敵艦隊の一角は、混乱していた。
そりゃそうだ。
機体を再生できる者もいるが・・・
よもや、自分と一体化させてこうすることができる者は皆無なのだ。
そして・・・
彼女は「不死身のウサギ」と称されるようになる・・・
ば・・・
バケモノ・・・




