第2945話 その神は・・・
「ふッ・・・」
稲葉は、神波動を高めた。
彼女の耳の色は「ピンク色」だ。
かつて彼女は、サメを騙して海を渡った直後・・・
怒った彼らに皮を剥がされ・・・
そこを主君たるオオクニヌシ神に救われた。
以降・・・
子孫たる兎神たちは、「白」「黒」「茶色」と様々な耳の色だが・・・
彼女は、後遺症からか、ピンク色だ。
なお・・・
彼女の逸話たる「因幡のしろうさぎ」とは・・・
「因幡の素兎」と書く。
「奥義・因幡蹴り!」
機体が、一隻の要塞空母艦に蹴りをくらわす。
ズゴゴゴオオオオオオオオオオンッ!
まず、彼女の機体が貫通し・・・
一撃で爆発四散する。
オオクニヌシ艦橋・・・
「オオクニヌシ様!
稲葉様・・・
ここまで強いのですね!」
オペレーターが感激している。
「当たり前だ。
実力だけなら、稲荷神にも負けておらん。」
そもそも・・・
「人間」であるトラルティールの人兎も似たことができるであろう?」
と、オオクニヌシ神。
「桁がいちがいます!」
そう。
トラルティールの人兎機動兵器隊は、あくまでも人間。
「神」である「兎神」とは桁が違うのだ。
「さぁて・・・
次はどの艦を狙いましょうか?」
稲葉は、ニヤリと笑う。
地味だが、強烈だ。
「ウサギの蹴りを甘く見てはいけませんよ?」
凶悪である・・・
「因幡のしろうさぎ」って「素兎」って書きます。




