第2910話 超魔王サタン
総旗艦・超弩級要塞空母エリュシオン・士官室・・・
「フハハハハハ!
よくぞきた。
我輩こそが、超魔王の王・・・
超魔王サタンである!」
「は・・・
はあ・・・」
女王ケトは、呆気に取られていた。
なにせ、自称何億歳の「人間の仮の姿の悪魔」にしか見えない。
それでいて、ものすごい神波動と迫力がある。
しかし、敵意がまるでない。
「この我輩も・・・
ルシフェルやミカエルとやりあったものよ。」
聞くところだと、銀河連邦の首都星の「国技」を観戦にいくこともあるとか。
「しかし・・・
竜の大魔王リバイアサンと言いましたか・・・
あなたの配下とはいえ、そんな大物に尋問を任せてよいのですか?」
そこで、サタンは真顔になる。
「あのミリアム女王一人でも、吐かせることは可能であろう。
が・・・
念には念である。
今は、タルタロス宇宙の軍を引き込み、艦隊を強化しておるとはいえ・・・
「無防備」であるゆえな。」
そう。
急いでいるのだ。
「そなたらの情報提供・・・
破壊神王様方も・・・
創造神王様方も喜んでおられるが・・・
それだけでは足りぬゆえな。」
「申し訳ございません・・・」
だが、サタンはそれを制する。
「しかたあるまい。
いくら国家元首と言えど、自分の知る情報には限度がある。」
それよりも・・・と、サタンは「ヘルメス製薬」と書かれたラベルの小瓶を取り出す。
「これはいらぬか?」
怪しすぎる。
「コレなるは・・・
我が宇宙の秘宝・・・
人を神に変える・・・
「神酒」なる薬よ。」
「悪魔」の笑みだ。
悪魔だが。
「え・・・
遠慮いたします!」
「それが賢明である。」
言うと、懐にしまう。
「そなたのような人間には、「怖ろしく」マズいのでな。」
まさかの「神酒」!




