第2900話 混沌神ブラスラー
ウリナラース神は、激怒していた。
「向こうの神族や人間たちに押されているではないか!
そればかりではない!
こちらの国家も、次々と寝返っておる!」
そう。
タルタロス宇宙は、内と外から攻められる状況になっていた。
「やっていられんな。」
ウリナラース神の眷属の混沌神が言う。
「ですな。」
創造神王ガレンが追従する。
「やはり・・・
たかが人間にここまでやられるのを想定できませんでしたからな。」
破壊神王インスが言う。
「されど人間だ。
このままでは、このタルタロス宇宙は終わりぞ。」
「では・・・
どうされるのか?」
ガレン神が聞く。
「このまま・・・
うまくいっても、神は軒並み倒されて秩序は持たん。
戦って勝てぬだと?
ならば・・・
交渉して融和すればよい。」
混沌神ブラスラー・・・
彼は、ウリナラース神の神殿を出た。
「艦隊を用意せい!
それと、我に従う国家のみを集めて、連合艦隊の集結予測宙域に進軍せよ!」
一方、ウリナラース神の神殿のモニター画面では・・・
「相手が神であろうと・・・
屈してはならぬ時があります!」
ミリアム女王が演説をしていた。
「あの女王・・・
転生者でかつ、強力な総合導師だいう。
亜神だという話も聞くが・・・
ええい!
いまいましい!」
ウリナラース神は、拳を握った。
この様子を見れば、ミリアム女王なら「見飽きた独裁者」と言うだろう・・・
ついに、タルタロス宇宙で「神」側の離反者が!




