第2898話 雷神激怒!
テュール艦・・・
「笑われております・・・」
オペレーターが、力なく報告する。
モニター画面を見ると、毛筆ででかでかと「貼りて」と書かれた紙が貼られている。
「お・・・
おのれええ・・・
ふざけおって!
しょせんは「猫」かッ!」
猫とはいたずら好きな生き物である。
「あの女王座上艦に、全砲門向けろ!
撃てッ!」
テュール神は激怒し、雷撃を混ぜた砲撃を、ミリアリアに集中した。
だが・・・
ミリアリア艦橋・・・
「くくく・・・
ナキ。
技を借りますよ?」
「にゃ?」
言うとミリアム女王は、ニヤリと笑い、操縦桿を握る。
「オクトパスダンス!」
テュール艦・・・
「キティルハルム旗艦・・・
踊るようにかわしています!
し・・・
しかしこれは・・・」
まるで、タコのようだ。
「タコおどりかッ!?」
そう。
これは、タコおどりをそのまま回避技に転化した技・オクトパスダンスだった。
「あ・・・
当たりません!
すべて・・・
回避されています!」
ウォルフガング艦隊・・・
「ぷくく・・・
ミリアム陛下・・・
やろうと思えば、女王の舞踊をもってすればよいものを・・・
これは、わざとやっておるな?」
ヘルベルムは、口に手を当て、爆笑する。
ほどなく・・・
「全艦・変形完了!」
準備が整う。
「全艦・・・
突撃準備!」
ヘルベルムは、とんでもない号令を出した。
オクトパスダンス再び!




