第2895話 雷神
「フハハハハハ!
このテュールの雷撃・・・
攻めるだけど思うてか!?」
テュールは、勝ち誇っていた。
雷属性の「電磁結界」と神波動盾の二重結界である。
だが・・・
「な・・・
なんだッ!?」
なんと!
いきなり、超弩級要塞空母艦エリュシオンが・・・
ぶん殴ってきたのだ!
さらに・・・
「二十結界が・・・
一時的ですが・・・
突破されました!」
「なんだと!?」
自慢の二重結界に穴を開けられたテュールは、額に汗を流す。
そのときだった。
「超弩級要塞空母艦・・・
タラップを開放!
こ・・・
これは・・・
一国級の艦隊をタラップに詰め込み・・・
なおかつ、そのタラップそのものが神波動閃熱砲です!」
「つまり・・・
あの六対の巨大な神波動閃熱砲だけでなく、この状態なら、無数に撃てるということかッ!
うおッ!?」
超弩級要塞空母エリュシオン・・・
「シェス様!
当初の想定より、敵の被弾出力が抑えられたようです。
どうやら、雷撃系攻撃魔法で相殺したようです。」
シルフィード神が報告する。
「意外としぶといな。
だが・・・」
シェス神は、ニヤリと笑う。
「獅子は、ネズミを相手にするのも全力でという。
谷に突き落とし、上から岩を落としてくれる。」
「ソレ・・・
「這い上がってきた者を我が子として育てる」だったんじゃ?」
ルカ神がツッコむ。
「加減はせんぞ・・・!」
オーバーキル!?




