第2892話 キテレツ科学導師
どんどん!
がんがん!
ぎゅるるるッ!
ちゅどーん!
「な・・・
何事だ!?」
私たちと、ウォルフガング艦隊のドックに向かったヘルベルムは・・・
とても尋常ではない音を聞いた。
「ミリアム陛下ッ!
これは・・・
機械の作業中の音には聞こえんぞ!」
信じられないという目で私を見ている。
しかし・・・
「ちゃんと」艦隊の「改修作業」をしているのだ。
ファクトリア専用・「ファクトリ」が鋸で切削していたり、部下や弟子の機体が、溶接したりコードの繋ぎ変えをしたりしているのだが・・・
ファクトリが、装甲版をぶっ叩くと「ぺちゃッ!」と音がしたり・・・
溶接したりすると・・・
「バキッ!」と鳴ったりしている。
新型の神波動閃熱砲の砲門を取り付けるときに・・・
「ぽ~んッ!」
なんぞという音が・・・
「だ・・・
大丈夫か?」
「う・・・
うむ・・・
ヘルベルムよ・・・
あんな奴だが・・・
腕は確かだ。
気にするでない。」
シェス神が、言った。
自信度ー1200くらいだろうか・・・
「人間・・・
その人間性に問題があっても、能力が高すぎて始末に負えん者もおるのだ。」
「そ・・・
創造神王が言われるとは・・・」
ヘルベルムは、なんだか心配になってきた。
ドックでは、相変わらず、金属をぶっ叩いているのに、スライムを叩くような音・・・
切断をしているのに、曲げているような音が・・・
「ファクトリアは、科学や神の力をもってしても理解不能な科学導師なのだ・・・」
あ。
「神」が言っていいセリフなのか?
デター!




