第2878話 創造神王とケト女王
総旗艦・エリュシオン艦橋・・・
「よもや、高位神族のあなた方がご足労いただけるとは、心強いです。」
モニター画面の向こうで、ケト女王が会釈する。
「よい。
しかし・・・」
シェス神は、ニヤリと笑う。
「この戦局だと・・・
この戦場・・・
ミリアム女王は直接の出番はないであろうな。」
「どういうことで!?
彼女は「神」以上の「神殺し」では!?」
そこで、シェス神は、暗黒微笑を浮かべる。
「光の王」がしてはいけない笑みだ。
「そなたも会ったことがあろう。
人間出身の「平和神」に。」
「え・・・
ええ・・・」
かなり「武闘派」に見える猫神だったが・・・
「現在・・・
平和神リケが、手勢を率いて楽神の旗艦に移乗白兵戦を挑んでおるらしい。」
「あの猫神ですか・・・」
「いや・・・
報告だと・・・
彼女の眷属の一人・・・
「ステゴサウルス」の化身・ステラが暴走しておるとか。」
そのとき、ケトの脳裏にシスター然とした竜が浮かぶ。
「あの娘・・・
キレておるため・・・
主人たるリケ神さえ手の付けられぬ状態のようだ。」
「あの人・・・
恐竜ですか・・・」
「うむ。
古代の恐竜ゆえ・・・
理性を取り払い、暴走した状態は怖ろしい。」
それを聞き・・・
「では・・・
そちらの宇宙では・・・
「人間」が「神殺し」として進化しておるのですか!?」
ケトは、仰天していた。
暴走竜です。




