第2867話 不穏
ケトシー王国銀河宙域・・・
「あの女王・・・
やるじゃないか!」
「ってか・・・
ああ見えて、美魔女らしいぞ・・・」
パイロットや将官が言う。
「うあッ!」
よそ見をしていた機動兵器に、神波動レーザーが直撃しそうになったところを、天使のような機械が神波動盾で防ぐ。
「よそ見は禁物ですぞ。」
「え!?
天使!?」
「いかにも。
私は、リシテアール連邦の惑星神であられる平和神リケ・ミケランジェロ様の配下。
「機械天使」大隊の座天使サンダスフォン。
いかに、我が神やミリアム陛下がご助力されているとはいえ、そなたたちが戦わなければならぬのだ。」
そう言うと、サンダスフォンは、周囲を見渡す。
「おかしい。」
「なにが?」
「明らかに、陛下の歌の支援や海天使システムも、完璧だ。
が・・・
ジャミングがかかっておるようだ。」
さすがに使い慣れたシステムの変調には、リシテアール連邦側は感じ取っていた。
「ゆえに、この不穏・・・
調査に参った。」
一方、リケ艦隊・・・
旗艦ピースフルリケ艦橋・・・
「違和感にゃ。
お。
陛下の歌が変わったにゃ。
「突撃ラブハート」にゃ。」
リケ神は、操縦桿を握り、ノリノリで操艦する。
「確かにおかしいです。
なにか・・・
歌の力なら、陛下と互角の相手が控えているような・・・」
テラが言った。
「三流超魔王に、田舎の平和国家を堕とそうとするのは、神でも許さんにゃ!」
リケ神は奥歯をギリリと噛んだ。
出てくるか!




