第2866話 楽神オルフィス
ウリナラース神殿
「な、なんと!
今度は、向こうが攻めてきたというのか!?」
ウリナラースは、愕然とした。
「は、はい!
しかも・・・
キティルハルムの女王は・・・
歌をもってして、攻勢にでている模様で・・・」
伝来神は、驚きつつも報告する。
「あちらにも、「楽神」がおるのか!?」
「いるようではありますが・・・
どうも、リシテアールの自前の技術のようです。」
「おのれ!
どこまでもコケにしおって!」
リケ神が聞いたら、「苔」が降ってきそうだ。
「なんでも・・・
善の属性の力ならば・・・
「光流神波動」だろうと「暗黒神波動」だろうと高めてしまうようで。」
そこで、ウリナラースは、なにやらニヤリと笑った。
「ならば・・・
こちらも送りつけよ!
「楽神オルフィス」を!」
そのときだった。
「おや?
なにやら立て込んでおるようですな。」
そこに竪琴を持った神がいた。
「楽神オルフィスよ!
次の艦隊で艦隊指令としてゆけ!」
「ははっ!
この私めの歌・・・
どこまで効くか楽しみですな。
どうやら、猫の女王が使用するシステムと同様のものも完成したよしに。」
ふははは!
と、笑いながら、オルフィスは歩き出す。
「しかし・・・
歌を使うというだけなのか?
猫の女王とは。
それに、こちらは彼女の策によって、戦力を消耗させられているのだ・・・」
伝令神は、一抹の不安を覚えた。
よもやの対抗策です。




