第2865話 往生際
「退かぬか・・・だと!?」
サタスは、怒鳴った。
「はい。
現在・・・
我々の宇宙の「主戦力」が集まっています。
その気になれば、このケトシー王国の艦隊だけでなく・・・
リシテアール連邦軍どころか・・・
キティルハルム連邦艦隊に、ひねりつぶされるだけですよ?」
楪の魔女は言った。
「それと・・・
私は、この艦と文字通り「繋がって」います。」
「それでは・・・
まさしくその巨大な要塞空母艦そのものではないか!」
「ええ。」
やがて、キティルハルム艦隊から次の曲が流れてくる。
曲目は・・・
「ライオン」である。
「いい曲です・・・
おや?
よく聞くと、ユニティア王太子とのデュエットのようですね。」
「く!
やらせはせん!
やらせはせんぞおおおおおおおおおッ!」
ファルティア艦隊・・・
「これだから、覇権主義者は御しがたい!」
ファルティアは、操縦桿を握った。
「連装式電磁加速砲装填完了にゃ!」
オペレーターのミハイル・ミケランジェロが宣言する。
「全兵装・・・
撃てぇッ!」
ファルティア艦が、ありとあらゆる攻撃を放った。
四連装の神波動閃熱砲や、連発式のレールガン・・・
これらが、敵艦隊を撃沈していく・・・
「あの艦隊はなんだ?」
ケトシー王国の艦長の一人がつぶやいた。
「ああ。
なんでも、黒猫の女王の孫の一人らしいぞ。」
「それで外見では、30代とは・・・」
「50代はいっているらしいが・・・」
とにかく・・・
サタスの往生際は悪かった。
ここで、陛下の外見が!




