第2853話 不死の法
祭祀惑星エリュシオン・闘技場
「はあッ!」
ケトの蹴りが飛んでくる。
しかし、私は最小限でかわす。
「なぜ!?」
「あなたの動きには、無駄があります!
かわす・当てるのに、夢中になるあまり・・・
動きが大きくなってしまう・・・
このようにね・・・
女王の演舞!」
「こ・・・
これは・・・
見えない!
気配が読めない!
うわあああああああああああああッ!」
ケトは、私の舞の連撃を食らって吹っ飛んだ。
「ありゃあ・・・」
私は、闘技場にぞろぞろとやって来た面々に驚いた。
聖大魔王ジョルジュ・・・
識神ハルカ・・・
科学神プロメテウス・・・
綜合導師ファクトリア・・・
「ふう・・・
彼女の家臣たちを蘇生させろ・・・か。
上位神が許可を出したからいいけど・・・
僕一人でなんとかなるよ。」
仏頂面のジョルジュ。
「さて・・・
お願いしますね。」
言うと、私は気を喪ったケトに回復魔法をかける。
ほどなく目を醒ましたケトは、目の前にいた少女におどろく。
「あ・・・
あなたは・・・
王太子ユト!」
「母様!
この宇宙の方々は・・・
私たちを完全に蘇生させてくださいました!」
見ると、ケトの家臣たちが立っている・・・
「母様・・・
この宇宙の方々は・・・
ただ身を守るために戦っていただけなのです!」
「わかっています。
それと、この黒猫の女王・・・
彼女には、学ぶことが多い。
強さだけでなく・・・
国では「教師」さえしているとか・・・」
こんなところでさえ「負けた」か・・・と、立ち上がるケト。
「よもや・・・
あなたの「ミドルネーム」の「イスレ」とは・・・
「イスレール」のことですか?」
知ってた!?




