第2850話 黒猫の女王とキジトラの女王3
「こちらの宇宙も・・・
争いの絶えない宇宙でした。
領土ばかり拡張し・・・
実際に小国に攻め込んだ挙句・・・
いきなり窮地に追い込まれた国もあった。
これを「いたぶるのが好き」を公言する者を責める趣味はありませんよ私は!」
「!!!」
ガンダール・ミリアリアⅡの右手がカーボンとオリハルコンの複合ロープを出し・・・
ケトの機体を縛り上げた。
「最初は・・・
見せしめにあなたをいたぶりつつ倒すつもりでした。
が・・・
あなたにも、「義がある」。
そう思ったところです。」
「ま・・・
まさか・・・」
「そう。
武装解除を要求します。」
ケトの額から汗が・・・
「応じなければ?」
「そうですねえ・・・」
私は考える。
「とっても美味しいカツ丼を食していただきましょうか。」
ミリアリア艦橋・・・
「「「にゃッ!?」」」
ナキ以下のオペレーターたちが絶句する。
「ケ・・・
ケト女王!
それは・・・
この宇宙でも「最凶」の料理にゃ!
ウチの陛下は・・・
普通に料理をつくると絶品にゃ。
しかし・・・
特別に、「最凶」の料理をつくるにゃ!」
ナキが、涙目でうったえている。
「多くの犯罪者を自供に追い込み・・・
大国の大帝を一時的に負傷させ・・・
捕虜さえも・・・
うう・・・」
ケトは、ここで負けを悟る・・・
「これ以上戦っても利がないどころか、タルタロス宇宙を疲弊させるだけです!
王国軍・・・
武装解除!」
こうして、タルタロス宇宙・ケトシー王国艦隊との戦闘は終わった・・・
まさか・・・
最凶の料理で・・・




