第2836話 パスキール観光2
「ふーむ・・・」
ハルカ神は、ホープメイカー艦橋の内装を見て回る。
「なるほど・・・
超魔王時代、私が戦った頃・・・
そう・・・
最初の復活・・・
その頃にここで、リシテアール全軍は・・・
勝てないわけですね・・・
空中戦艦!?
贅沢ですね。
宇宙戦艦として運用可能ですよ。」
だが私は首を左右に振った。
「当時の技術では、完全な宇宙戦艦として再生は不可能でした。
それでも・・・
初代ライテスの技術を惜しみなく投入し・・・
邪馬台国の空中戦艦アメノウキフネ・・・
我が国の空中戦艦クイーンノワールが得られた技術で完成しました。
まあ・・・
地球で言うところの「辞書の石碑」ですね。」
私の説明を聞きつつ、ハルカ神は、床に手を当てる。
「なるほど・・・
この戦艦にて・・・
老師の反射衛星砲を撃ち・・・
そして・・・
そうなのですね・・・
英霊たちよ・・・」
ハルカ神は、少し微笑む。
「英霊たちよ・・・
かつての私が間違っていたとは思いません。
が・・・
あなたたちは、必死に戦ったのですね。
今ならわかります。
未熟なれども、「神」となったこの私があなたがたを引き継ぎましょう。
そして・・・
泥臭い言葉をいまこそ誓いましょう。
「綺麗ごとを言うための力を」と。」
ハルカ神は、超魔王時代の彼女と違う雰囲気があった。
今さら思うが・・・
彼女は、人間時代に・・・
好きな研究を、思う存分できたなら・・・
もっと幸せな科学導師になれたのだろうか・・・
ハルカ神のモデルは・・・
あの人物です。




