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第2835話 パスキール島観光1

次の日・・・


私はハルカ神を連れて、パスキール島に来ていた。


「現在、パスキール島はリシテアールの重大中心地となっています。

リシテアール各国の特区があり・・・

中心地が、あの空中戦艦ホープメイカーとリシテアールパレスです。」


巨大な城を背に、巨人がそびえるように見える。


「なんだか・・・

古代文明の頃の大帝の城のように見えますね・・・

それより昔は、「高霊族アールヴ」の王の城だったとか。」


「しかし・・・

現在は城主はおりません。

地下の一画で超電算機スーパーコンピュータスパコーンが稼働しているだけです。

惑星規模での会合の際に議場となるだけです。」


そう・・・


「「リシテアール」の王はいないのですね。」


「ええ。

現在は、私が議長代行となっています。

「王」の候補はいたのですが・・・

降りてしまったのです。

さて・・・

ホープメイカーを案内しましょう。」


ハルカ神は、今でも使えそうな艦内設備を見渡していく・・・


やがて・・・


「「王」に推薦されたのは誰なのですか?」


ハルカ神は、尋ねる。


「三賢人の一人の先祖です。」


ハッとするハルカ神。


「いったん平和になって・・・

六勇者を従えて戦ったトラルティールの総合導師ライテスは、勇猛果敢かつその叡智を称えられ・・・

各国王に、「惑星王」に推薦されるも、降りてしまったのです。

お気づきかとも思いますが・・・

まだ名称もなく「世界」と呼ばれていたこの惑星は・・・

「ライテスの星」を意味する「リシテアール」と命名されました。」


艦橋部にたどり着き・・・


そこで昔をはせる・・・


「英雄とは、欲のある者が多いと思っていましたが・・・

そうでない者もいるのですね。」


「人並みの欲はありますよ。」


「そうではありません。

むしろ、無欲とも言っていい。

あなたといい・・・

アルナス卿といい・・・」


ハルカ神は、心から微笑んだようだった。



リシテアールの名の由来は、アルナスの先祖ライテスからでした。

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