表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2924/3270

第2831話 当時を知る人だった神

リケ神殿の東屋・・・


ここは、リケ神がプライベートで使用する休憩所である。


かつては彼女の「人間時代の墓所」があった一帯を改修した丘の一角の日本庭園にある。


「興味がありますリケ神。

キティルハルムの建国期に。」


ハルカ神が聞く。


「それなら、ノワール神に聞くのがはやいにゃ。」


「いいえ。

「民」の側から聞きたいのです。」


ハルカ神は、「ぶっとび逆噴射!」と毛筆で書かれた湯呑みで紅茶を飲む。


さすがに、科学導師だけあって、落ち着いた雰囲気だ。


「あちしは、「建国後」に生まれたにゃ。

それでいいなら。」


前置きをすると、話し出す。


鹿威しが、かこーんッ!と鳴る。


「当時・・・

王国は、ようやく体を成し・・・

古代文明の生き残りの人間族やエルフを大量に受け入れたにゃ。

けど・・・

スラムができてきて・・・」


「ちょっと待ってください!?

キティルハルムにはスラムってありませんでしたよ!?」


口をはさむ、ハルカ神。


「当時・・・

初代評議会・・・

現代表氏族の初代たちと、ノワール陛下は・・・

初代ミケランジェロの発案で、まだ生まれ始めた自身の子供たちとともに、学校に入れたにゃ。

それが・・・

「王立学校」にゃ。」


「学校?」


「にゃ。

識字率の向上と、技術力の蓄積・・・

それが目的にゃ。

初代ミケランジェロ・・・

ウチの母ちゃんは、こう言ってたにゃ。

「識字率が高ければ、低い国を笑ってやれる」と。

一番上の女王から、最底辺の平民まで。

少なくとも、文字が読めればアホだって片っ端から書いてあることが読めるにゃ。」


それを聞き・・・


ハルカ神は、変なことを思い出す。


「王立図書館で、アホ漫画を読んで、バカ笑いをしている一般のミケランジェロ一族を見ましたが?」


「っていうか・・・

識字率が低ければ、その程度のアホすらできないにゃ。」



歴史語りです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ