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第2827話 新年釣り始め!

さて・・・


キティルハルム漁港と岸壁に来た一行・・・


ここでは、漁船が大量のマグロを降ろしていた・・・


「お・・・

おおッ!

初マグロにゃ!」


じゅるりとよだれをふく、リケ神。


「リケ様・・・

あんまり時間はとれませんよ?」


ぎろりと、リケ神を見て釘を指すメディル。


「わ・・・

わかってるにゃ!」


慌てるリケ神。


「神」たる者・・・


忍耐も必要である。


「あ・・・

あれは!?」


桟橋に黒いローブをまとい、釣竿を降ろした女性がいた!


誰あろう、ミリアム女王その人だ。


格闘で鍛えた体幹で、コンクリートの桟橋を両足をもってして踏ん張っている!


かなりの大物がかかったようで、全身のバネで引いているようだ!


「どりゃあああああああああああああああああッ!」


かなりの気合と共に、獲物を釣り上げる!


どっぱあああああああああああああんッ!


推定10mの妖怪ウナギである!


「ノワールオオウナギにゃ!

女王が釣るのを、何千年かぶりに見たにゃ!」


「の・・・

ノワールオオウナギ・・・

ですか・・・?」


叫んだリケ神に、ハルカ神が聞く。


「そうにゃ。

初代陛下・・・

今のノワール神が、たまたま釣りをし・・・

釣り上げた大物・・・

それがのちに、「発見種」となる「ノワールオオウナギ」にゃ。

味は、そのガタイに反比例して美味しく・・・

ウナギの蒲焼き・・・

「キティルハルムの闇鍋」の具として料理にも欠かせないにゃ・・・

国家行事や国民行事では・・・

「王族」が必ず釣るにゃ!」


「うへッ!

リケ様の目が・・・

「獲物を目の前にした猫の目」になってる!」


メディルは、衝撃を受けていた!

ミリアム女王、釣ってます!

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