第2821話 時間魔法の怖ろしさ
キティルハルム王宮・女王執務室・・・
「時間魔法が怖ろしい?
そんなことはわかりきっています。
現に時空神様からご注意いただきましたし。」
シルフィード神が「うんざりした」と言う表情で言う。
「そんな「大局的な」ものではありません。
私たち「人間」が行使できる範囲です。」
メディルは、言う。
「時間と空間を捻じ曲げる・・・
それは、とんでもないことになります。」
私は説明する。
「そうですね・・・
「実測」で10m・・・
それをどう感じます?」
「私なら、1分で飛んでいけますね。」
さすが、神族最速の神だ。
だが・・・
「時間魔法でいじれば・・・
その空間だけ、時間の流れを緩めることができます。
つまり・・・
場合によって・・・
目的地に到着するのを、一億年先にすることが可能なのです。」
「!!!」
仰天するシルフィード神。
「で・・・
では・・・」
「逆もできますね。」
「お・・・
怖ろしい・・・」
「じゃあ、なんで司書神様は「時間魔法」に関与してるにゃ?」
ナキが聞いてくる。
「司書神様は・・・
時空神様の弟なのよ。
どういうことだか、罰を受けて深淵の図書館の司書をされている。」
そう。
あの空間は・・・
この宇宙ならば、どの時代どの世界線にも行ける空間でもある。
「にゃ・・・
だから深淵の図書館は時代を越えられるにゃ。」
「そう。
緊急時でも、「ここ」しか使えない。
つまり・・・」
早い話が・・・
「最も身近な時間魔法でここまでできるって・・・
「本家」の時の神である時空神様の力でやったら怖ろしいにゃ・・・」
「そういうことよ。
でも、タルタロス宇宙はなりふり構わず使おうとしている。」
小技でこの程度・・・




