第2817話 なぜそんなもので
その様子は、戦艦ミリアリア艦橋でもわかった。
「メディル機・・・
敵攻撃をことごとく「防御」しているにゃ!」
「な・・・
なんで!?
なぜそんなもので!?
オリハルコンや光流金属ならいざ知らず・・・」
ナキの報告に、シルフィード神は仰天している。
「シルフィード様は・・・
アルナスが、鉄の刀でオリハルコンの刀を斬ったことをご存じですか?」
私は、シルフィード神に説明する。
「ネット放送で観ました・・・」
「アレの「防御版」ですね。
「使い手」は武器を選びません。」
私は、悠久の図書館を構える。
「全艦・・・
総攻撃!」
ツクヨ艦隊・・・
「う・・・
撃ってきました!」
「オ・・・
神波動盾を展開ッ!」
ツクヨ神は、慌てて命ずるも・・・
「ストリング・ネット!」
メディル機は、カーボンの糸を操り・・・
キティルハルム艦隊の攻撃全てを絡めとり・・・
「でええええええええええええええいッ!」
手ごろな駆逐艦に投げつけた!
連鎖的に爆発を起こし、駆逐艦は何隻も撃沈されていく。
ツクヨ神は・・・
「なぜ、あんなにあっさり撃沈されるのだ!?
あの機体が異常とは言え、おかしいだろ!?
神波動盾を展開していたのだろうが!?」
オペレーターに激昂していた。
「そ・・・
それが・・・
神波動盾の限界ダメージを越えた破壊力でして・・・」
そう。
メディル機は、キティルハルム艦隊の攻撃を全て「収束」し、敵艦隊にぶつけたのだった。
「斬鉄剣」理論です。




