第284話 クラシカルに見えて、ナメられない異星人
ユニィたちがそれまで発見されていなかった惑星から、はるばるとやってきたと聞いて、銀河中でニュースになった。
それまで、銀河側から幾度か往来があったが、それだけである。
てっきり、未開の中世程度の文明であると思われたリシテアールの高度な文明に、人々は驚かされた。
特に、使節の最高責任者であるユニィの服装が、物を言った。
SFの提督服の上下を着て、その上に白い魔導師のようなローブに、手に持った杖・・・
未来型と、ファンタジーの折衷である。
ユニィは、一枚の書面を取り出した。
「これを、国連事務総長から預かってきたの。
あくまで、草案だけど審議してほしいの。」
応対役を任されたソフィアは、書面を見て驚いた。
あくまでも平等条約だ。
双方に全く損がない。
「さすがですね。
まるで、つけいる隙がありません。
・・・こちらの手の内を読んでいる人物が、リシテアールにいるのでは?」
その言葉に、ユニィはペロッと舌を出す。
「初代事務総長のライテス卿・・・
現キティルハルム女王ミリアム・・・
この二人は、大昔の地球からの転生者なの。」
「なるほど・・・」
「あ・・・
ライテスは、すでに故人だけど、大昔のそちらの戦艦を発掘して再生させた人なの。」
「ま・・・まさか・・・
パスキールのあのビルみたいな戦艦は・・・!」
「そうなの。
かつての超魔王との戦いにウチのご先祖たちが使わせていただいたの!」
ソフィアは、愕然とした。
そりゃ、マク〇スがあればびっくりするでしょ!




