第2807話 毒では死なないヤツ
「「「おお~・・・」」」
王や軍人たちが感心する。
「かつて、多くの偉人や王が無念にも毒殺されたのだ・・・」
「それも、恨まれても仕方がない者だけではなく・・・
もっと生きておらねばならぬようなものばかり・・・」
だが、ジョルジュは肩をすくめる。
「そんないいもんじゃないよ。
僕はかつてご主人様・・・
今のハルカ神に遺伝情報操作をはじめとする強化を受けた。
今じゃあ、青酸カリの一気飲みをしても死なない。」
「いい加減にしてくださいッ!」
ニコが、ハリセンでジョルジュの頭をはたく。
「毒そのもので死なないのはいいんです!
この前の宴会芸では、どーでした!?
喉を詰まらせて、死にかけたじゃないですか!」
それを聞くと・・・
「そこだけ普通なんだな・・・」
アルナスが言った。
「不死身と言われても、「生物」だからね。」
だが・・・
「陛下なんか・・・
べろべろに酔って、自分で「解毒」をかけていることもあるよ。」
ジョルジュの言葉に、口笛を吹くミリアム女王。
「あ~・・・
いいかい?」
仏頂面の唐揚げさんが、話を戻す。
「ジョルジュ様の言う通り・・・
相手が攻めてくる限りは、どんな手を使っても「守り切らなきゃ」なんねえってこった。
手段を選ばねえってんなら・・・
ジョルジュ様の「おもちゃ」・・・
殺人端末がある。」
唐揚げさんは、説明を続ける。
「これは・・・
温度の高いモノ・・・
CO²なんかに反応して、対象をぶった斬る。
今回のは、えげつねえことに「一度味方を攻撃した相手を攻撃するAI」を組み込んだんだよ。」
アレですわ。




