第2797話 壁を破る
カピバラス艦橋・・・
「こ・・・
これは・・・」
ニコが、モニター画面に映像を出している。
殺人端末と戦艦の神波動盾がぶつかり合い、火花をあげている!
「やるねえ・・・」
ジョルジュは、ネズミの尻尾をちょろりと動かす。
いつになく真剣な表情だ。
「でもね・・・
今の人類・・・
仲間たち・・・
それを守るためなら・・・
過去の黒歴史がなんだっていうんだ。
かつての敵でありながら、ウマのあったアルナス卿・・・
意外に話せるミリアム陛下・・・
なくすのはもったいない。」
言うと・・・
ギャギャアアアアアアアアアアアアアアアアンッ!
無数の殺人端末が、さらに神波動剣を形成し・・・
ベローチェ艦・・・
「オ・・・
神波動盾に・・・
傷をつけられた艦が続出!」
「・・・ッ!」
ギャギャアアアアアアアアアアアアアアアアンッ!
「ぎゃあああああああああああああああああッ!」
駆逐艦・・・
巡洋艦・・・
戦艦・・・
そういった区別なく、防御を突破され、斬られていく・・・
ある者は、通路ごと・・・
ある者は、神波動動力炉ごと・・・
ベローチェは、目を見開いた。
「ま・・・
まさか・・・
こんな非人道的な兵器を使用するなんて・・・
でも・・・
ここまで高度な兵器を開発できるのは・・・
限られている・・・
リシテアール三賢人・・・
ハルカ神・・・
こ・・・
これは・・・
ここまでやるとは・・・」
そう・・・
「三賢人の中でも、最も凶悪な「聖大魔王ジョルジュ」!
つまり・・・
これは・・・」
警告である。
いやあ・・・




