第2791話 老師を見くびった者の末路
「ふーむ・・・
せっかくなので、新型機を試してみたいのじゃが・・・」
「ダメです。」
皆まで言わせず、テミスが言う。
「いい加減、実年齢と肉体年齢をお考えください。」
「娘の分際で、そのようなことを言うのかッ!?
このハイペリオンを年寄り扱いなど!」
思わずカッとなる老師。
だが・・・
「「年寄り」でしょう?
事実、あんなピーキーな機体・・・
獣人級か若くなければ使いこなせません。」
バロス艦隊・・・
「ええい!
かくなるうえは・・・
全艦隊・・・
神波動動力炉暴走!
敵旗艦に突っ込め!」
だが・・・
このようすは、「システム」を通じて老師が把握していた。
「ロンギヌス展開!」
たちまち、バロス艦隊は無数のロンギヌスに囲まれ、形成されたフィールドに隔離された。
「くくく・・・
このハイペリオン・・・
伊達に歳をくって、「老師」などと呼ばれてはおらんわ。
そうじゃ・・・」
老師は、呪文を唱え始める。
「空間転移ッ!」
バロス艦隊は、全て消え失せる。
「「は???」」
テミスたちが、口を大きく開けていた。
「奴らを「母国強制送還」してやったわ!
もっとも・・・
「国防の英雄」なら暖かく迎えられるじゃろう。
が・・・
玉砕覚悟で、攻めているならどうじゃな?」
そう・・・
そのまさかが起こっていた!
「て・・・
敵襲!」
タルタロス宇宙の艦隊の一部(後詰めと思われる)に、バロス艦隊は次々と撃沈されていった・・・
おお・・・
コワい・・・




