第2778話 格子状の法則
「そういうことでございましたか。
私も、薄々・・・」
私は、目をすっと細める。
「ミリアム女王。
そなた・・・
うーむ・・・
人間は底知れぬな。」
ヴァムラム神が、感心していた。
「はあ・・・
怖ろしいはずの「破壊神」の王が言うなんてな・・・」
「余計だ。
チキンよ。」
ぎろりと唐揚げさんを睨む。
「コケッ!?」
「だがな・・・
例え、マルチバース全ての戦乱をなくせても・・・
その「構造」は変えられんと私は見ておる。」
「それは・・・
「格子状」の法則ですね?」
ここでシェス神がうなづく。
「宇宙はマルチバースに散らばっているわけですが・・・
「この世界」の上に「別の世界」があり・・・
同じ世界に、別の思想・戦乱関係がある。
かつての地球が、キリスト教とイスラム教が戦争していたように。
これが、融和しても、関係性はそのまま。
この構造は、誰をもってしても壊せない。」
「そういうことだ。
だが・・・
タルタロス宇宙による侵略は・・・
そういった次元ではないようだ。」
シェス神は、目を閉じる。
「それを防ぐことが、混沌神王である運命神デウス・エクス・マキナ様の命である。」
「お・・・
オレ・・・
ただのニワトリだぜ?」
言いつつ、逃げようとする唐揚げさん。
だが・・・
「ぐえッ!」
首をヴァムラム神に掴まれる!
「敵前逃亡は許そう。
が!
この運命から逃げることは許さんぞ!
いくらチキンでも、心までチキンか?
え?」
「ぎええええええええええええええッ!
ち・・・
ちげーよ!
コワいだけ!
逃げるなんて言ってねえよ!
冗談きついぜヴァムラム様!」
のちに・・・
唐揚げさんは・・・
「ガチでヴァムラム様はコワかったぜ・・・
さすが闇の王だぜ・・・」
と、証言していた・・・
宇宙の法則!




