第2775話 タルタロスの神話
「時に・・・
ミリアム女王よ。
タルタロス宇宙のことを、どれだけ知っておる?」
ヘルメス神が聞いてくる。
「地球の神話で、オリンポス神族を滅ぼすために、ガイア様が兵を募った世界として伝わっております。」
そこで・・・
ヘルメス神は、ため息をつく。
「それが人間の限界か・・・」
どうも違うようだ。
「違う。
タルタロス宇宙は、虎視眈々とこちらを狙っていた。
それまで・・・
約150億年のスパンで、創造神族と破壊神族のハルマゲドンと「再創造」で「転生」のようなことを繰り返していたのだ。
疲弊した創造神族と破壊神族の方々は、「人間」として転生を繰り返し・・・
進化させてこられたのだ。
プロメテウス様やジェホヴィ神の手も借りたがな。」
「ええ。」
「だが・・・
こちらがそうしている間に・・・
タルタロス宇宙も同様なことをしていたらしい。
やがて・・・
今代の創造神王方が、今の安定した宇宙を創世され・・・
そなたらが宇宙を平定し・・・
もはや安全であろうという時期に・・・と言う訳だ。」
なんと・・・
迷惑な話だ。
「その間に、タルタロス宇宙はいくらかの斥候を送ってきたが・・・
我々やアスガルド神族が返り討ちにしていた。
そのあたりが、オリンポス神族とギガスの戦争・「ギガントマキア」として伝わったのであろう。」
「伝言ゲームみたいですね。」
「うむ。」
そう考えると・・・
「ちょっと待ってくれよ。
じゃあ、人間や神様があんまりいなくて、宇宙が脆かったって理由は、つまり・・・
それまで創造神族と破壊神族の戦争が延々と続いていたからってことかい?」
唐揚げさんが聞く。
「鋭いな。
ぶっちゃけその通りだチキンよ。」
ズバリかい!
唐揚げさん:まーた言われたぜ・・・




