第2767話 資源の無駄遣い
「くくく・・・
いいかげん、資源の無駄遣いはやめたらどうだ?」
プロビデンス艦橋で、操縦桿を握り、笑うシェス神。
「ぐ・・・
き・・・
きさま・・・
それでも、「創造神」の王か!?」
統合要塞指令フォルトレス神は、シェス神に怒鳴った。
「なんでも使うぞ?
私は。」
言うが速いか・・・
「可変戦艦ククルカン、惑星要塞を破壊しました。」
シルフィード神が報告する。
「ぐ・・・」
「よいか?
物資の大量投入が勝利につながるとは限らん。
このように、やりかた次第でひっくり返すことも可能なのだ。」
内心・・・
ーもっとも・・・
人間をやめた人間の手を借りてはいるがなー
と、心で思っているのだが。
「さて・・・
ここで退けば見逃すが・・・
そうでなければ・・・」
シェス神は、意地の悪い顔で笑う。
「そなた自身の自慢の惑星型要塞を、これまでのように「くいやぶって」片っ端から沈めてくれる!」
「きさま・・・!
慈悲の心はないのか!」
「なにぶん・・・
「神」なのでな。」
フォルトレス神に、厭味ったらしく言う。
「さて・・・
フォルトレス神・・・
そなたをどうやって料理してくれよう?」
少し考えるシェス神。
「現在、敵兵力はどうなっている?」
「かなり減っています。
楪の魔女の戦果がモノを言っています。」
シルフィード神が返答する。
モニター画面を見ると・・・
八割方の惑星要塞が姿を消していることがわかる。
「では・・・
艦隊全てに通達。
「旗艦」要塞だけは残せとな。」
シェス神は、意味ありげに笑う。
実際これだけの兵力で、ボロ敗けしたらどうなるんだろうか・・・




