第2761話 火力型装備
「キリがありません!」
人鼠の銃歩兵がわめく。
「通常なら、この程度で制圧可能にゃ。
けど・・・
いかんせん、要塞がでかすぎるにゃ!」
オペレーターが爆裂魔法をぶっ放して言う。
「マリオン。
片っ端から、ミッションパックを使っていきます。」
「にゃ!」
オペレーターーマリオン・ミケランジェローは、大型ランチャーを担いだ。
「くらうにゃ!
大魔砲ッ!」
大出力の閃熱魔法が、敵を焼き尽くした。
これは、ファクトリアが開発し、バルカン重工で生産されている歩兵用の火器だ。
初歩魔法でも極大級に増幅できる。
ネーミングセンスは、ファクトリアだ。
「追尾神波動レーザー、排除!
長身神波動レーザー、
追尾ミサイルポッド召喚!」
楪の魔女の両腕に、ミサイルポッド・・・
キャノンのバックパックに剣呑な砲身が召喚された。
長身神波動レーザーを引き出し、構える。
「発射!」
全火器が、敵兵を打ち砕いていく!
「ほあ~・・・
これは、宇宙空間でも使えますねえ・・・」
「パンツ」を投げたネズミ兵が、背後から襲ってきた敵兵の「お宝」に蹴りを入れて沈黙させる。
やがて・・・
「やれやれ・・・
芸がないにゃ・・・」
通路前方に、自動ドアとパスワード入力用のテンキーが・・・
「にゃ~・・・」
マリオンは、ガムを噛みだした。
イチゴ味だ。
これを吐き出し、扉に隙間に埋める。
「にゃッ!
爆裂魔法ッ!」
ドゴオオオオオオオオオオオオオンッ!
派手な爆発を起こし、扉は粉砕される。
要塞攻略用兵器・「チューイングガム型プラスチック爆弾」だ。
「さあ。
とっとと、この「デブ・スター」を堕とすにゃ!」
思ってたんです。
あれって、ガムだろって。




