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第2737話 もう話してくれませんか?

けっこう粘るなあ・・・


このカクラとか言う人。


「うぐぐ・・・」


カクラは、空腹に耐えかねて「クサい飯」を「根性」で食べている。


しかも「涙目」だ。


「僕も味見しました・・・

このカツ丼・・・

味に反比例して凄まじい臭いなんですよね・・・」


三毛猫君が言う。


「大帝陛下も仰せでした。

「これは、パンドラの箱」だって。」


浄仁きよひと大帝は、庶民グルメで知られるお人だ。


それが、ここまで言うとは・・・


「くッ!

さすがに空腹には屈したが・・・

このクサさには屈する訳にいかんぞ!」


「そういえば・・・

大帝陛下って・・・

公式の晩餐会で・・・

コショウの瓶を手に取って・・・

なかなか出ないので・・・

「あれ?故障だ。」とか仰せだったとか。」


ぶッ!


三毛猫君が噴き出す。


「君・・・

忠臣ですね。

素直にウケるとは。」


「いえいえ・・・

大帝陛下の親父ギャグは、

「ウケる」、

「石化する」、

「畏れながらサムいです。」の三択です。」


三毛猫君が言う。


「ぐうう・・・」


カクラは、白目になってまだ食っている。


「しぶといなあ・・・

僕は、目にキテます。」


三毛猫君は、キティルハルムの民より「猫」よりだったっけ。


嗅覚は、「人間」の私より上か。


「いいのですか?

そろそろ降伏なさい。

彼が、どうなってもよいのですか?」


「待て!

味方を人質にするかッ!?」


そう言っているカクラも、正気を保つのに必死だ。


体力より「根性値」をアホみたいに消耗している。


「このカツ丼・・・

おいしいでしょ?

降伏して自供すれば、同じ味でフツーのカツ丼を食せるのですよ?」


このとき、三毛猫君の後の証言は・・・


「ミリアム陛下・・・

女王がしてはいけない邪悪な表情をしていました・・・」であった・・・



凶悪です!

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