第2727話 キノコ
「さて・・・
テラ、ステラ、アローム。
皆様にお茶にゃ。」
リケ神が言うと・・・
「私は、皆様と同じものでよいですよ。」
と、浄仁大帝は言った。
それを聞いたリケ神は、浄仁大帝の「目」を見た。
「むむ。
普通の人間じゃないにゃ。
稲荷町の「稲荷神」の血は混じっているけど、そんなレベルじゃないにゃ。
えーと・・・
え?
地球の神界・高天原の・・・
話はガチだったにゃ・・・」
「今や、遠すぎる神話なので、信じてくれる方がいないのですよ。
しかし・・・
「元」人間なのに、よく見抜かれた。」
柔和に微笑む、浄仁大帝。
「陛下も言っておられたにゃ。
「大帝陛下と戦ったならば、自分が勝つ。
しかし、そんな次元ではない。」って。」
「ちょ・・・!」
私は、尻尾を逆立てる。
「これが、「器」ってヤツにゃ・・・」
出されたお茶を飲む、浄仁大帝。
「これは・・・
静岡茶ですね。
産地はどこで?」
「リシテアールに「邪馬台国」ってあるにゃ。」
「古代日本をそのまま、現代にしたような国ですね。
似たような文明が発展しました。」
そう言うと、リケ神は懐から頭蓋骨大の岩を懐から出した。
「これなるは、「メシマ岩」にゃ。
ウチの神官に、物好きな科学導師がいて、本来ならば邪馬台国にしかないモノを合成したにゃ。」
床に置くと・・・
「にゃあああああ・・・」
神波動を高め・・・
「にゃッ!」
思いっきり正拳突きをぶっかます!
ごいいいいいいいいいいいいいいんッ!
凄まじい音響とともに、岩は砕け「なかった」!
それどころか、キノコがぽこぽこと生えてくる。
「タンコブみたいですねえ・・・」
「ゆえに、メシマ「コブ」と呼ばれるにゃ。」
ぶッ!
「ぶはははは!
さすが、リシテアールは、おもしろい!」
浄仁大帝は、腹を抱えて爆笑した。
ミリアム:つくってたの!?
リケ:ファクトリア閣下ほどじゃないけど、物好きがいるにゃ。




