第2721話 面倒な外交
コリアス本星・・・
「おお・・・
よくぞこのコリアスを救ってくださいました!
平和神リケ様!」
コリアス大統領は、いかにもな感じで感情のこもっていない感謝の言葉を述べる。
「ごたくはいいにゃ。」
戦闘を終え、評議員ローブの上にキトンをまとったリケ神は、不機嫌そうに吐き捨てた。
実のところ、リケ神は手に入れたデータを一刻も速く祭祀惑星エリュシオンに届けたいところである。
そこに・・・
ミリアム女王が進み出る。
「平和神は、次の戦いに備えるため、上位神に戦果をお届けになる必要がございます。
ご用件なら、このミリアリア・イスレ・キティルハルムがお取次ぎいたします。」
ニヤリと笑うミリアム女王。
実のところ、コリアス大統領は・・・
「神」に取り入ろうと考えていたのだ。
「ちっ」と、舌打ちするコリアス大統領。
そのまま、リケ艦隊は、転移して祭祀惑星エリュシオンに向かう。
「ふむ・・・
そちらは、攻撃を受けたのですね。
ゆえ・・・
可能なだけ復元したミネル艦隊の技術データを供与いたしましょう。」
「ぐッ・・・
心遣い傷み入ります・・・」
ミリアム女王から、記憶装置を受け取り、引きつった表情のコリアス大統領。
ーくそッ!
この女王・・・
我々から見れば、オーバーテクノロジーであることを知っていて!ー
実のところ、これらの技術・・・
宇宙連合から見れば、「大したことのない」技術である。
「感謝の式典は無用。
むしろ、善意で救援に来ただけですゆえ。」
脇では・・・
「ウマいにゃ!」
「絶品にゃ!」
ナキとミハイルが、料理をバカ食いしていた・・・
ナキ:なんで食っているかにゃ?
ミハイル:コリアスに経済ダメージを与えるためにゃ!




