第2707話 魔術師と呼ばれた男
「ひょおおおおお・・・
さすが、銀河軍随一・・・
魔術師と呼ばれた男にゃ。」
ナキは、敵機をハンマーで粉砕し(どこに収納していた!?)、後ろから狙っていた艦に急速後退して、振り向きざまにその艦の艦長を神波動剣で艦ごと叩き斬る。
ユリシーズ艦橋・・・
「目標・・・
前方の巨大艦!
変形開始!」
ヤン提督は、目を閉じて命ずる・・・
ミリアリア艦橋・・・
「ヤン提督艦・・・
変形開始なの!」
「マジ!?」
「マジなの!
一ノワール分にもならないウソ言ってもしょうがないの!」
私は、仰天した。
確かに、ヤン提督は「魔術師」と呼ばれ、戦略・魔法ともに優秀な人物だが・・・
「格闘・・・
できるの?
あの人・・・」
心配だった。
可変型戦艦は、操縦系が艦長に切り替わり、格闘戦が可能となる。
つまり・・・
「自分が格闘」できなければ、話にならんということ。
どう見ても、彼は・・・
そうは見えない・・・
ユリシーズ艦橋・・・
「右舷のタラップに、機動兵器部隊と薔薇聖騎士集結!」
そこへ・・・
「提督!
キティルハルムの機動兵器隊の一部が、援護してくれています!」
フレデリカの報告。
「世話焼きだねえ・・・
ミリアム陛下は。」
苦笑するヤン。
「ま・・・
「一国の母」ともなれば」そうなるか。」
そうして、ホープメイカーの面影のある・・・
それでいてかなり発展したデザインの人型艦となる。
「さあ・・・
「魔術師ヤン」の実力・・・
お見せしようか・・・」
ついに、その実力が!




