第2684話 懲りない民族
執務が終わり・・・
私は、「どんぶり勘定」と毛筆で書かれた湯呑みで紅茶を飲みながら、モニターで報道バラエティー番組を見ていた。
キティルハルム報道ギルドや宇宙ネット資本の番組だ。
「このマンマシーンは、コリアスが開発した「グレゴリア」が原型なのだ!」
コリアスの軍事評論家が怒鳴った。
「しかしねえ・・・
マンマシーンって・・・
大昔の銀河連合の軍需産業が開発し・・・
今はもう使っていないヤツを、クラウンが復元したみたいだよ?」
自称歴史家崩れのヤン・ウォーリー提督が解説する。
「つまり・・・
もともと「クラウン」のものにゃ?」
キティルハルムの評議員ローブの下に白衣を着たファクトリアが聞く。
「うん。
そういうこと。」
こう見えて、ファクトリアは機械技術に造詣が深い。
マッドサイエンティストは、ダテではない。
「あと・・・
この画を見よ!」
評論家は、壁画の写真を見せる。
どうやら相撲のようだ。
「これは、地球の「相撲」の図だ!
これを基に、コリアスの「スモウレスリング」は発展した!」
「「・・・・・・」」
どうしょうもない。
「「スモウレスリング」は、邪馬台国のエドワード本田が始めた格闘技にゃ。
コリアスでは、つい最近始まったと聞くにゃ。」
ファクトリアは、あきれ返る。
「まだ、懲りていなかったか・・・」
私は、紅茶を飲んでリモコンの電源をオフにした。
こんな感じの国家です。




