第2682話 高貴なる者の品位
「高貴なる者の品位・・・
王国のトップなら、気になさるべきかと!」
力説するデイブランド神。
「しかし・・・
あんまり贅沢なアホ宴会をしまくった風評のせいで、処刑された王妃様の話も聞くにゃ。」
「うむ。
我らは質実剛健。
贅沢は民衆にさせてやればよい。」
「だよなあ・・・
王家の方々だって、「アレ」はガマンなんだし・・・」
次々と抗議する評議員。
「これもまた・・・
「高貴なる者の義務」か・・・」
無駄に豪華なドレスやスーツが並ぶ部屋・・・
そう。
キティルハルムの民にとって、「豪華な衣装」は苦手以外の何物でもない。
それでも、最近では「艦内服」やローブ上にまとうトーガやキトンなどが導入されている。
だいたいにして、宝石なんぞは「実用品」なのだ。
装飾品として扱った王・女王は皆無だった。
「しかし・・・
なぜ皆さん・・・
苦手なんです?」
意外かもしれないが、飼い主に着せられて気に入り、その服をずっと着ている猫もいるくらいだ。
(その猫は、自分で服は脱げるそうだ。)
「では・・・
キトンとトーガでいきましょう・・・
あと、ファクトリア閣下?」
「にゃ?」
ファクトリアが、「石化」した。
「「白衣」はなしです!」
「なんでにゃ!?」
「マッドサイエンティスト感・ビッグバン級です。」
そりゃあそうだ。
「それと、ナキ閣下。」
「にゃ?」
「着ぐるみはなしです。」
さすがに、約二名だけは妥協してくれませんでした。




