第2679話 和を以て貴しとなせ
私は、神族館へとコリアス大統領を連れていく。
「フン!
神々も大したことはないな!
人間の技術をいくらか導入しているばかりか、アホなエピソードも残している!」
オーディーン神とアテナ神のディベート記録を見て、コリアス大統領は言う。
「およしになったほうがいいですよ?
率直な感想ならともかく・・・
そのような言い方は、神罰をくらいます。」
そこに・・・
ブッダ神とイエス神があらわれた。
「いやあ・・・
人間も進歩したものだ。」
「ああ。
ただ・・・
一部は、何でもかんでも自分が一番でなければならないのが生き残ってるようだ。」
ブッダ神に、イエス神が言う。
「これだもんなあ・・・
オーディーン神が、「滅ぼしてしまえ!」と言うのもわかる・・・」
「やめとけ。
ミリアム女王みたいのもいるぞ。」
言いつつ、歩いていく・・・
「うぐぐ・・・」
ずいぶん不遜なオッサンだな。
相手は「神」だっての。
「おお!
あのお方は!」
地球の観客がいるところで、一人の「神」がでかい筆で、力強く半紙に文字を書いていく。
そこには・・・
「和を以て貴しとなせ」と書かれていた。
法衣をまとった「神」に、私は見覚えがあった。
「十七条の憲法の一説!
あなたは、よもや・・・
「厩戸王」・・・
またの名を「聖徳太子」!?」
「おお!
お目が高い。
さすが、神々も一目置く、ミリアム女王であられる。」
その人は、にっこりと笑った。
デターッ!




