第2677話 コリアス館
色々廻って・・・
私は、コリアス館に案内された。
しかし・・・
「なんですか?
この建付けの悪い柱は!」
建物の支柱の鉄骨は、サビていて、今にも朽ち果てそうだった。
「や・・・
安い建材を使ったので・・・」
コリアス大統領は、苦しい言い訳をしている。
「わーッ!」
床材に足をとられる、キティルハルム一級貴族らしい青年。
「ちょっと、コリアス大統領!
キティルハルムじゃあ、手抜きでもこんな劣悪な材料は使いませんよ!」
「い・・・
一般人が、大統領にたてつくか!」
そこを、私が両者の間に割って入る。
「ここは、「他国」です。
「自国」の法はききませんよ。」
とにかくだ・・・
コリアス館を見てまわる。
「劣悪な品種だな・・・
これ・・・
キティルハルムのやつじゃないか?」
「この映画・・・
スクリナ監督のヤツだろ・・・」
キティルハルムの民が、難癖をつけまくっている。
「うあ!
これひどいにゃ!
やるならいっそ、完コピしろというレベルにゃ・・・」
「この説明なんか・・・
タイラントやカルマ連邦のマンマシーンは、コリアスの技術を転用して開発されたって・・・」
「おい・・・
「コリアス起源説」かよ・・・」
ヘクセンティアールの水棲人男性と、人狼族が顔を見合わせている。
「あれって・・・
まだまだ宇宙連合に及ばないものの、キティルハルムの機動兵器部隊をてこずらせたんだろ?
それに、そもそもタイラントの前身の旧クラウンの技術らしいぞ・・・」
「それに・・・
未だに、旧タイラント・クラウンから賠償金を要求しているらしいな。」
「ああ。
こういうのって、相手国が支払ったら、それ以降は請求できないんじゃなかったか?」
それを聞いた、コリアス大統領は、拳をぷるぷると振るわせていた。
それを、キティルハルムの報道ギルドが、しっかりとカメラに収めていた・・・
どっかの国みたいですねえ・・・




