第2675話 ファルティア帝国館
「ほほお・・・
ここもキティルハルムの植民惑星のブースか・・・
ファルティア帝国とな・・・」
どうやら、コリアス大統領・・・
ファルテア帝国のコーナーをみつけたようだ。
「始めは、植民惑星のつもりでした。
が、先住民がいたため、協力して発展。
本国である我が国と連邦を築くことで「独立国」となっています。」
私は説明を始めた。
「フン!
リシテアール並みの他種族国家か。
統制が厳しいのではないか?」
変な疑いを持つコリアス大統領。
だが・・・
多様性に優れ、かつキティルハルムの文明を取り入れた優れた文化を見せている。
これだけで皇帝であるファルティアの統治がわかるものだ。
「皇帝も、統一の際に旧国家の王女と結婚させられて、悲鳴をあげていましたよ。」
当時はわずか十代だったし。
特に、人狼族領などの文化・・・
さらに、今は役目を終えて、帝都に立つ可変戦艦ファルティアの雄姿を象ったジオラマ模型と、古来からの神殿のジオラマが目を引く。
「くくく・・・
野蛮な派遣国家だ。」
そう言ったところで・・・
若い皇帝・・・
ファルティアが歩いてきた。
「申し訳ございませんね。
私は、お言葉通りだと思うのですが・・・
正室や側室たちが、抗議しております。」
「なんと!
「侵略」されて、あのようなにこやかな表情か?
貴国の人民はどういう感性を持っておるのか?」
コリアス大統領は、差別丸出しの嫌味を言ってきた。
あかん。
まるっきり、あの国の「統治時代」じゃないか・・・




