第2670話 入札
リシテアール宮殿・ロビー
ここで、オリンポス神族・ヘルメス神を審査員として、万博の入札が行われた。
キティルハルムのエル商会、
トラルティールのウズドガルド社、
銀河連合の稲荷グループなど、錚々たる企業が集まった。
だが・・・
「コリアスのデジュン社長・・・
この書類には不備があるが?」
ヘルメス神は、コリアスのデジュン社長を問い詰めた。
「ヘルメス様!
ここに記載されておる通りでありますが・・・?」
しかし・・・
「参加企業が貴星の規模なら、無理のないレベルで、もっと増やせるはずだ。」
「め・・・
滅相もございません!
タイラント帝国帝国との戦争復興が遅れておるのです!」
だが・・・
「旧タイラントの賠償・・・
クラウンからの復興支援・・・
他各国からの支援は足りておるはずだが?」
呆れた顔でヘルメスは言った。
「にゃーははは!
これについては、ミリアリア大公のライティア殿下が調査書をまとめられておられるにゃ。」
ナキがヘルメス神に調査書を提出する。
「ほほお・・・
官僚の着服か・・・
民への分配や復興に使わず、私服を肥やしておるのか?」
「そ・・・
そのようなことは・・・
従軍慰安婦問題も・・・」
そこで、キシスが現れる。
「その枠も「無駄使い」したそうではないか!
おかげで、旧タイラント・クラウン共に皆過剰に請求してくる「賠償金」にあきれ返っておるぞ!」
やれやれ・・・
「こういうのは、「宇宙国際法」では、すでに支払いを終えた旧タイラント・クラウンには賠償責任はないはずですけどねえ・・・」
私が口を挟んだ。
「あなたは単なる一企業人。
言われる立場ではないのでしょうが・・・
そうやって、すでに終わった問題を蒸し返すのが貴国の「お家芸」です?」
私は、「最初の一撃」としてその言葉を発した。
入札会場には、キティルハルムの報道ギルドを始めとして、各国の報道機関が取材をしていた。
闇に斬りこみます。




