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第2669話 万博

「ほほう・・・

万博とはなんであるか?」


オーディーン神が、私に尋ねた。


「はい。

かつての地球でその国の誇る科学・文化をサンプルとして展示する祭典が行われました。

これにより、一時期ですが・・・

文化・経済が発展しました。」


パスキールパレスの会議場で、興味深げなオーディーン神。


「なるほど。

人間どもの科学や文化を平和的に競わせる訳であるな?」


「そういうことです。」


しかし・・・


アテナ神が目がキラリと光った。


「言わば・・・

「文化のオリンピック」ですね。

フジミヤ東宮の発案で・・・

あなたの編纂ということは・・・」


「さすがお目が高い。

各国で、「最高の出し物」を出すのは当然。

他国より水準が低くとも、素晴らしければ評価も高い。

とは言え・・・」


「フハハハハハ!」


アレス神が笑いだす。


「どうしようもないアホネタを出した国は、「嘲笑」を受けると言うことか!

フジミヤという小娘もそなたも、とんでもない「公開処刑」を思いつくものだぜ!」


「どういうことだ?

アレス神よ。」


オーディーン神が尋ねる。


「決まってるだろ?

宇宙連合も・・・

クラウン連邦もこれだけすげえ文化や科学を持っていやがる!

だが・・・

コリアスとかいう惑星は「コリアス起源説」を唱える、「パクリ国家」らしいぜ?

もともなモンを出せるとは思えねえ!」


「むむ!

そなた・・・

ただの脳筋ではなかったのだな。」


「おうよ!」


そう。


「口で言うより、やって見せるのがいいのです。

それに・・・

科学や文化というのは、もらったり買ったりしたものをアップデートして発展させるののです。

できなければ、その国は発展しません。

あと、人間と言うのは時に言葉で言っても聞かぬ事の方が多数です。」


私は、尻尾をゆらりとゆらした。


「さて・・・

そうすると・・・

協賛企業やデザイナーを集める必要がありましょう。」


私は、ニヤリと笑う。


「猫」さながらに。

こういう腹積もりだったのです。

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