第2665話 その女神は・・・
「みなさまお疲れーッ!」
ウサギ神が壇上に上がった。
その姿は・・・
「アメノウズメでーす!」
かなりスケスケの神楽巫女の衣装だ。
「おねえしゃんッ!」
ルナ神が頭を抱えた。
ラインダンスやら腰振りダンスやら・・・
かなりきわどい。
だが・・・
「このチキンうめえッ!」
「唐揚げさん!
あんたもチキンにゃ!」
「ナキ閣下!
オレは「唐揚げさん」だ!
チキンじゃねーよ!」
チキンを食ってるナキと唐揚げさん。
「唐揚げさん・・・
神々にもそうツッコまれてたにゃ・・・」
リケ神がフライドチキンをかじる。
よく見ると・・・
「な・・・
なんなんです?
あの三毛猫族は・・・?」
アメノウズメ神は、がっくりきた。
仕方がない。
ミケランジェロ一族は・・・
「色気より食い気」・・・
「花より団子」の一族だ。
来ていた一族全体が、食事をしていたのだ。
「こうやってだな・・・
うす~く切って、滑らせる・・・
これが・・・
「スライドチキン」だ!」
ショータが、チキンを切ってスライドさせている。
「おお!
ショータ閣下!
やるじゃねえか!」
「だろ!?」
唐揚げさんの絶賛に、拳を突き上げるショータ。
そのときだった。
バキッ!
ショータのどたまを、一人の青年が金属バットで殴った。
「ショータ・ミケランジェロ!
貴様!
食いもので遊ぶな!」
「た・・・
大公殿下!?」
剣呑な神波動を放っているのは・・・
惑星ミリアリア大公ライティアだった。
「神々のおられる場で、アホ晒しやがって!」
そりゃあ、臣下がアホやってりゃ、主君は怒るが。
そう!
あの女神様でした!




