第2662話 海王子トリトン、海王子クリュサオル
「へへへ・・・
兄貴・・・
あの艦隊・・・
ぶっ潰しちまおうぜ・・・」
黄金の槍をぶん回す、少年神。
「神の威厳ってやつか?
いいねえ・・・」
そう答えたのは、三又の鉾を手にした少年神。
「あーッ!
トリトンにクリュサオル!
お前ら!」
エリクトニオス神が、声をあげる。
「人間ばっかに見せ場をとられわけにいかんよ。」
と、トリトン神。
そんな時だった。
艦隊の神波動閃熱砲が、彼らを一斉に襲った。
「へえ・・・?
「神」である僕に逆らうのか?
それだけで罪深いのに、人間たちに嫌がらせをするのかい?」
トリトン神とクリュサオル神のローブが、光を放った!
「「でええいッ!」」
二柱が、鉾と槍をぶん回すと、波を思わせる神波動が混ざり合って攻撃を吸収。
増幅して艦隊を撃破していく・・・
「あんの腕白坊主共がッ!」
父親のポセイドン神は、頭を抱える。
「遊びではないのだぞ!
戦争は!」
そう愚痴ったところで、三毛猫着ぐるみを着たナキが立っていて、ポセイドン神の右肩をポンと叩いた。
「まったくにゃ。」
「お主が言うかッ!?
破壊的に説得力がないぞ!」
「まったくだッ!」
私がツッコむ。
もうハチャメチャだ。
「おやおや・・・
私の作品は、ご好評なようで・・・」
にこやかなデイブランド神。
まるっきり、新作のゲームかおもちゃを手にした子供のようだ。
ポセイドン神の子って、トリトン神の方がメジャーなんですよね。




