第2653話 電算機の神
オーディーン神が、最後の艦を沈めた。
「なめおってからに。」
苦々しく吐き捨てる。
「あちらも、「本命」を叩いたようで。」
ヒルデガルド神が、にんまり笑った。
ミリアム女王らが、ゼグルドを倒したようだ。
「しかし・・・
このような派手な陽動を仕掛けるとは・・・」
トール神が言ったその時・・・
「くくく・・・
ゼグルド提督は、我が宇宙でも有数な軍人なのですが・・・
「神」の実力を測るにはちょうどいい「生贄」でしたね。
いいデータが採れました。」
「穴」から人造人間が現れる。
「何ヤツじゃ?」
オーディーン神が尋ねる。
「わたくし・・・
「機械三神」の一柱・・・
「電算機神・メカデスと申します。」
慇懃無礼に会釈をする。
「この大神の一柱に、コケ脅しの艦隊を送り付けおってからに。」
ぎろりと睨むオーディーン神。
「それほど言うのなら・・・
あのクソ猫のデータとやらも採っておるのじゃろうな?」
「いいえ?
失礼ながら、あのお方は「人間」でしょ?
その価値はございませんよ。」
言うと、メカデスは穴へ消える。
「またの邂逅・・・
楽しみにしておりますよ・・・
くくく・・・」
そう捨て台詞を残して・・・
「メカデスとやら・・・
詰めが甘いのお・・・」
「はい。
ミリアム女王始めとする亜神は・・・
こちらにとって、「ジョーカーのカード」ですからね。」
ヒルデガルド神は、頷いた。
「それにしても・・・
御大層な機械を持ちだしてくるとは・・・」
オーディーン神は、ぎりっと奥歯を噛んだ。
「それにしても、たかだか人間とはいえ、このように使い捨てにするとは・・・」
敵側に「機械神」登場!




