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第2638話 強襲、ヤサイ人

その日の未明・・・


リシテアールのオービタルリングを越えて、二機の移動戦闘ポッドが転移してきた。


それを察知したのは・・・


スパコーンだった。


「・・・という訳や。

早急に対策を・・・」


「する必要はないわ。

一人、現場に向かったわ。」


「誰や!?」


その性質上、誰よりも速く察知したはずのスパコーンだったが、ミリアム女王に却下される。


「アホが向かったから。」


「・・・・・・」


目が点になるスパコーン。


「むしろ相手がかわいそうや・・・」



ポッドの落着現場・・・


「ふう・・・

いい星だぜ・・・」


スキンヘッドのマッチョが出てくる。


「おい!

マッパ!

仕事を忘れたわけじゃないだろうな!?」


後から出てきた小柄な男が怒鳴る。


「ここは、神々主導で再開発する予定の惑星だ!

我らヤサイ人のな!」


「わかってますって!

ブジータ様!」


言いつつ、向こうに見える街・・・


キティルハルム王都に、神波動オーラを放った。


が・・・


それはぶつかると同時に掻き消える。


「そんな乱暴狼藉・・・

見てる訳にいかんにゃ。」


神波動オーラを極限まで抑えたのか、静かにたたずむナキがいた。


「ほう・・・

小娘・・・

できるようだな・・・」


ブジータが言った。


「ここは、キティルハルム王都郊外・・・

騒音「公害」は大概にしてほしいにゃ。

あ。

あと、その結界はあちしを倒さないと解除されないにゃ。」


ナキは、ドリルアームを装備する。


「にゃーははは!

あちしはキティルハルム王国評議会・商工ギルドマスターの・・・」


名乗りを上げようとしたとき、マッパが殴りつけてきた。


ぐしゃッ!


「・・・

ナキ・ミケランジェロにゃ。

って?」


「ぐあああああああああああああああああッ!」


マッパの右拳が、原型も留めず、砕けた。


「はあ・・・

アホにゃ。」


王国一のアホに言われてもしょーがない。


「さあ・・・

アポなしでここまできた覚悟はできたかにゃ?」


ナキの笑顔が不気味だった!


元ネタは・・・

言うまでもない!

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