第2623話 ウサギの月光神の神楽
私たち三賢人とフジミヤ殿下は、祭祀惑星エリュシオンの中央祭壇に来ていた。
「「はーッ!」」
私とアルナスが、印を結ぶ。
「はッ!」
ジョルジュが、術式を展開する。
さらに・・・
水干の上にキトンを着たフジミヤ殿下が、御幣をふるう。
そして・・・
レオタード姿のセレーネ神が、祭壇にあがってきた!
こ・・・
これは・・・
アルナスが、石化しているし・・・
ジョルジュは、口をあんぐり開けている。
フジミヤ殿下に至っては、その尻尾が垂れさがっているくらいだ。
「ば・・・
バニーガールにゃ?」
ナキがツッコんだ。
「さよう。
さらにこれは・・・
太古の地球の現地人と移民に受け入れられ・・・
酒場を清める、給仕の巫女の衣装となったのです。」
ウソだ・・・
私は、瞬時に理解した。
これからやるのは、重要なことだが・・・
このいでたちは、セレーネ神の趣味だ。
やがて、下半身だけヤギの神パンが歩いてきて、ラジカセをオンにし・・・
自分も笛を吹き始める。
やがて・・・
セレーネ神は、舞い始める。
「これは・・・」
一挙手一投足に意味がある。
それ自体が「呪文」。
それ自体が「祈り」。
そうした、セレーネ神の「神楽」は宇宙に力を放つ・・・
「そういえば・・・
私のおねえしゃんは、地球のある国で・・・
太陽の女神様を岩戸から踊りで、引っ張り出したと言ってました。」
え!?
ルナ神!?
それって、あの女神様では!?
凄い恰好です。




