第2614話 女王と総合導師のこだわり
キティルハルム王宮・・・
「多趣味ですね・・・」
私は、アルム神のために剣を打ってみた。
「銘は・・・
アルムダイト。」
「おお・・・」
だが・・・
「陛下・・・
アルム神が、盾艦について聞きたいって言うんだが・・・」
アルナスが言う。
「そうですか・・・
実は・・・
私の前世・・・
といっても、昔の地球で存在した艦艇に「護衛艦」というものがありました。」
「こ・・・
コワいですよ・・・
ミリアム女王・・・」
どうやら、無意識に覇気を放ってしまったようだ。
「む?
「イージス」?」
「護衛艦」とは、段違いの索敵能力で敵の攻撃を察知し、防御・反撃できる艦です。
ただ・・・」
「ただ?」
「あなたさまが、「聞いたことあるなあ」と思うなら、それが直結しています。」
「確か・・・
アテナ神の「無敵の盾」・・・」
「名前負けしています。
第一、持ち主に大変無礼です。
「防御が攻撃」になるべきなのです・・・」
私は、王宮工房のモニターに「盾艦」を映した。
「戦艦並みの神波動盾を展開。
なおかつ、それでぶつかっても、一発も攻撃すらせずに勝つ・・・
それが・・・
「盾艦」です。」
アルム神が、「石化」している・・・
「あまりの変態兵器に驚かれたか?」
心配そうに、アルナスがその顔を覗き込んだが・・・
「この横っ腹に書かれた文字はなんですか?」
「「横」と書いてある。」
「わかりますが・・・
なんで?」
「開発案を出されたのは陛下だが・・・
開発したのは、惑星きってのアホ総合導師だからな。」
アルナスが、ため息をついた。
アホなのです・・・




