表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2690/3270

第2611話 進化した?動物

「なるほど・・・

蜂族とキティルハルムの民との仲介業や、野生動物の間引き・・・

つまり、「マタギ」のようなことをされていると。」


「はい。

しかし・・・

あなたの返り討ちにあった者は、よっぽど身の程知らずだったのでしょう。

私は、すぐにただ者ではないと思いましたよ・・・」


滝つぼに遡上する鮭を獲り、火炎魔法で焼いている熊さん。


「よく言うぜ。

ユニィ殿下には、襲い掛かったくせによ。」


と、ショータ。


「あれ以来、人間とはことを構えんようにしています。

殿下が、画を描こうと思っていなければ、今の私は生きていません。

人間は、強い者なら積極的に人食い熊を討伐するでしょう。

弱い者を殺して食っても、報復や自らの安全のために・・・

なぜ、彼らはやればやるほど危険な目にあうとわからんのでしょうな・・・」


「熊の言うことではありませんよ。」


焼けた鮭を齧る熊さんに、アルム神は言う。


「野生動物は、あんたほど考えんぜ。

案外、あんた・・・

結構知能あるんじゃね?」


「そうですかねえ・・・」


野生動物と人間の会話とは思えない。


「ふむ・・・」


なにやら、アルム神は考える。


「地球の一民族に、熊神・キムンカムイがいると聞きます。

あなたのような者が、「神」として進化したのかもしれません。」


そうして・・・


「それはそうと・・・

人間にも困った人たちがいるのですよ。」


と、熊さん。


「時に・・・

我々にとっても、人間にとっても増えすぎると困る動物というのはいるでしょう?」


「ですね。」


「そういう動物を、キティルハルムの皆様は食料として駆除してくださる。

人間の言葉で「ジビエ」というのですか?

しかし・・・

「かわいそうだから」と言って、「殺すな!」と申される方々もおるのです。

まったく・・・

絶滅危惧種や家畜・愛玩動物でもあるまいし・・・」


曇った表情の熊さん。


「それじゃあ・・・

野菜だって食っちゃいけねえ理屈になるぜ!

陛下だって取り締まってるが、生態系ってのがわかんねえ奴らなんだよな。」


「ショータ閣下の申される通りです。」



山の男です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ