第2608話 武具によらぬ強さ
「はあはあはあ・・・」
アルム神の攻撃をかわし、打ち合うことに必死のダルタニアン。
「くッ!」
ダルタニアンは、制式ライフルを銃剣から変形させて、構えるが・・・
「遅いッ!」
その声と同時に、アルム神が懐に飛び込んでいた。
「いいですか?
その武器は優秀です。
が・・・
変形させている手間が隙になっています。」
「おお~・・・」
「すげえにゃ・・・
隊長ってば、ほとんど神級や大魔王級に隙を与えず、早撃ちができるのに・・・」
部下たちは、驚愕する。
「神ってるにゃ・・・」
「「神」です。
新米ですがね。」
そう言うと、剣を納め・・・
講釈を始める。
「いいですか?
敵の攻撃をなんとかした後・・・
どう逃げるか・・・
あるいはどう反撃するか・・・
ダルタニアンよ。
あなたは、どうお思いですか?」
「その攻撃に対して、反撃方法を考え・・・
最適な・・・
あるいは、最大の攻撃をすることを答えとし・・・
行動に移しますが・・・」
だが、アルム神は人差し指を左右に振り・・・
「違います。」
バッサリと一刀両断。
「人間、誰しも・・・
「目で見る」「神波動の流れから推測」→「脳神経を経由して思考分析」→「判断」→「行動」となります。
それは、どんなAIでも・・・
例え、ネオ・メカミクスでも同様です。
可能な限り、二つ目と三つ目を削除・・・
あるいは高速で実行して、行動に繋げる・・・
これが、極意です。
それをリシテアールでできておられるのは・・・
「三賢人」のみでしょうね・・・」
「特に・・・
あのアルナス卿は特に・・・」
「ええ。
王位継承者の奥義・女王の演舞や、トラルティール騎士団流奥義のティアムレットバーストは、それを応用したものです。」
神ってる・・・




